
超低トルクレベル帯の増し締めトルクが計測できる装置が待ち望まれていましたが、漸くドイツの Kistler Remschied GmbHから、今夏から発売開始されました

スクリュードライバータイプハンドル

狭い場所でもトルク計測できるよう、そして、レバーアーム式のトルクレンチでは、微妙なトルクの負荷を掛けなければならない低いトルク帯では、スクリュードライバーハンドルタイプの方が操作しやすいこともあり、Dr,トルク ミニは、スクリューハンドルを採用しています。
トルクはトーションバーと超精密ストレインゲージで非常に正確な計測ができ、角度は小型ジャイロスコープで、取り付け先端工具のドライバービット、あるいはソケットの中心での回転角度を正確に測定します。
タッチスクリーン式ムーバルコントロールボックス ETQD

Dr.トルクミニは、頑丈なアルミハウジングに専用の4.3”タッチスクリーンタイプのディスプレイがついたムーバル マイクロコンピューター に、試験操作ソフトや分析ソフト、メモリーも収納しています。
<メインメニュー画面>

キーパッド

数字の入力は、ナンバーパッドに切り替えて入力します。
作業タスクの種類

Track(トラック) | 一般的なトルクレンチの使用方法。スクリーンの表示数値は現在の実際の負荷力。計測値は保存されません。 |
Peak(ピーク)
(戻しトルク法) |
トルク/角度(トルク主体で上限トルク時の角度計測)角度/トルク(締め付け回転角の上限時のトルク値計測)計測値の保存ができる。 |
Yield point (降伏点強度試験) |
操作アプリ内で、トルクの上昇グラフの勾配計算をし、この勾配計算値の変化を探知して、そのトルク角度を測定し保存します。 |
Release Fasten (マーク法) |
ランダムな角度までスクリューを緩め、一旦停止後、締め戻します。 ここで、角度表示サークルグラフの黄色のシグナルが、全て のセグメント部の黄色が消滅する点(角度0°で緩め原点)のトルクを測定保存します |
Ist Move (増し締めトルク法) |
VDI/VDE 2645 フィールドスタディーsheet3.8.1.1./3.8.1.2.が指定する試験計測方法を、規格が要求する角度指定値を入力し慎重に増し締めを行い、それから得られたトルクカーブから自動でソフトが増し締めトルクを判定します。 |
試験作業中のディスプレイ表示

左側のランニングコラムグラフは、トルクの達成度を表しています。 縦棒が一本点灯するごとに、目標トルクの20%ずつトルクが負荷されていることを示し、80%を超えると緑色コラムが点灯し目標(設定トルク)に近づいたことを知らせ、アコウスティック警報音が作業者に試験の完了を知らせます。 作業者のエラーでそれ以上締め付けてしまった場合は、赤色のコラムが点灯し、試験の失敗を作業者に認識させます。
製造ラインサイドやフィールドでのグラフ分析

試験結果データの転送

勿論、USBケーブルを使用して 転送もできます。

技術データ
モデル | ETQ R6 | ETQ R12 | ETQ R60 |
---|---|---|---|
トルクレンジ (Nm) | 0.25 - 6 | 2 - 12 | 6 - 60 |
ツールアダプター | 1/4" インナー六角 | 9 x 12 | 9 x 12 |
寸 法 (mm) |
236 x Φ44 |
263 x Φ44 |
339 x Φ44 |
重 量 (kg) | 0.4 | 0.5 | 0.6 |
トルク計測システム | トーションシャフト | ||
角度計測システム | 小型ジャイロスコープ、リファレンスアームフリー | ||
計測モード |
トラック/ピーク/プリセット/角度/プリベーリングトルク/ 降伏点/戻しトルク/マーク法トルク/増し締めトルク |
||
トルク計測精度 | 1% ± 1digit | ||
角度計測精度 | ±1% (360°以内、それ以外最大1°) | ||
計測速度 角度/時間(秒) | v=4°/s - 90°/s | ||
トルク分解能 | 0.001 | 0.01 | |
角度分解能 | 0.1 | ||
電源供給 | リチウムイオン電池UM3型2本、ハンドルバッテリーコンパートメント収納 | ||
バッテリー寿命 | 通常使用で連続6時間 | ||
使用限界高地 | 最大海抜2000mまで | ||
使用周囲環境温度 | 10℃ - 40℃ | ||
ディスプレイ | 4.3" タッチスクリーンタイプ | ||
ハウジング | アルミニウム | ||
ハンドル | プラスティックカバー | ||
インターフェースタイプ | USB/WiFi | ||
WiFiバンド | 2.4GHz/5GHz |